移植のための前治療が始まりました。
4日かけて6回の全身放射線照射。
膝を曲げた状態の体の寸法を測り、身動きできない透明なプラスチックの箱の中に入り、左側からと右側からに分けて全身放射線をかけました。
人間にかけてもいいギリギリの量です。
最終日に無菌室(クリーンルーム)に入室し、大量抗がん剤投与。
通常の5倍の量の抗がん剤を投与し、移植のための 「前治療」 を終えました。
この時点で、がん細胞もろとも骨髄は破壊され、自分では血液がつくられない状態になりました。
もしドナーの方に何かがあったら敏行は死んでしまう…手元に届くまで不安でしかたありませんでした。
ドナーの心のこもった骨髄が 一滴一滴 敏行の体に注がれていきました。
ドナーの方には本当に感謝の気持ちで一杯でした。
ありがとうをいくつ重ねても私の気持ちには追いつきません。
本当に本当にありがとうございました。
移植をした5月17日は敏行の大切な第二の誕生日です。
敏行が生まれ変わった日。一生大事にしたい日です。
生まれ変わって42日しか生きられませんでしたが、少しでも命をつないでくれたことを本当に感謝いたします。
ありがとうございました。
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